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お酒と器には深い関係があるって知っていましたか?
え?飲み物なんてどんなコップで飲んでも同じ?
とんでもない!
ビールは冷えたジョッキじゃないとあの味にならないし、ワインだってワイングラスで楽しまなきゃ魅力を最大まで引き出すことはできません。それじゃ何が違うのか、そもそも本当に器が変わればお酒の味が変わるのか?
そもそも酒器と呼ばれる器にはどんなものがあるのか、種類はどんなものがあるのか、日本酒を楽しむのにはどんな酒器があっているのか気になってきませんか?
まぁ、気になっていてもそうじゃなくてもお話するんですけどね!
ちょっとでも興味を持ってもらえるようにサクサク行くので良ければ最後まで読んでくださいね?
Table of Contents
酒器とは
そもそも酒器とはお酒を飲むときや分けるときに使われる道具の総称で、さらにさかのぼるともともとは祭具、つまり儀式用の代物でした。
お酒と宗教…一見相容れなさそうですが、この二つはかなり深い関係にあります。
が、今回は関係ないので気にしないでくださいね。
今回取り扱うのはお酒を飲むときや分けるときに使う道具という意味での酒器です。
しかしまぁ漢字二文字でいろいろ言ってもイメージがわかないと思うので具体的な例をいくつか挙げるとするなら、ワイングラス、ジョッキ、タンブラー、おちょこ、何かでしょうか?今あげたものは全て酒器、お酒の器としてポピュラーですね。
それにどれか一つくらいは見たことあると思います。
特にビールなんかが入ったジョッキはよく見るんじゃないでしょうか?
さて、皆さんは思ったでしょう。
本当にただの器の話じゃないか、とね。
うん、まぁそうなんですがここからが重要なのです。
お酒の器、重要なのは口径、容量、形状、材質
お酒の味を引き出し、もっと楽しめるようになるには酒器の口径、容量、形状、材質の4つが非常に重要になります。それぞれがどういう風に重要なのか説明していきましょう。
口径
小難しく書いていますが要は器の上部分、口をつける部分の大きさです。
ここで皆さん、突然ですが…お酒って何を味わっていますか?勿論、飲み物として味わうのはそうなのですが日本酒は香り、味、温度を楽しむ優美で雅なお酒です。
吟醸酒や大吟醸は味だけでなく吟醸香と呼ばれる独特のフルーティな香りまで楽しんでようやく味わい尽くしたといえるでしょう。そこで重要になるのが口径なのです。
香りのよいお酒を口の広い器に注げば香りをより楽しめるので、ぜひ試してみてください!
容量
要は入れられる量、もしくは一度に入る量です。これは基本的に飲み切れる量がいいとされています。
これが多い器は飲むときに何度かに分けて飲みますし、少ないものは次々と注いで飲むことになるでしょう。
んじゃ面倒だから一気にたくさん入るのが最強じゃね?
と、思った人は私と同じものぐさ族ですね、ですが事お酒に限ればそうではないと言い切れるでしょう。
これはお酒の味を左右する温度にかかわる話で、たくさん注いでちびちび飲んでいるとお酒の温度は北極や南極にでもいない限り上がり続けます。こうなるとお酒は香りや味わいが強く出るようになる一方でキレやサッパリしたのど越しを失っていくのです。
これはいい事でも悪い事でもあります。
いい点は味や香りのよいお酒ならば温度による変化を楽しめるという事、悪い点はそうでないお酒の場合味わいにキレがなくなる事とアルコール分が飛んでしまうことによる味の劣化です。
まぁ時間経過で味が劣化するのが一番厄介ですから、温度の変化を楽しむときもお酒を瓶や徳利ごとあっためたり冷やしたりした方が合理的、そうなるとやはり一口二口で飲み切れる量の器が良いのです。
形状
器の形、まぁそのままですね。お酒にはそのお酒に合った味や香りを楽しむ合理的な形というものがあるのです。
口径の話でもしましたが、日本酒の香りと味は非常に繊細で器によって全く違う顔を見せてくれます。
例えば、茶碗状の器のように飲み物が入る部分より口が広くなっていれば香りを引き立たせます。
じゃあこれをワイングラスの様なおなかが口の部分より大きい器に入れればどうでしょうか?
試してみるとわかりますが、香りが控えめになり味がダイレクトにドンときます。
たったこれだけの差ですが味わいに大きく関係するので、自分に合った形の器やお酒に合った形の酒器を探すだけでも楽しめそうですね。
材質
器を構成している物、ガラスだったり、金属だったり、陶器や木の場合もありますがそうした器の材料まで気にするのはなかなかないことだと思います。
ですが逆に言うとそこまで気にしてみればもっとお酒は楽しく。おいしくなるってことです。
要は伸びしろですね!
なので主に使われる材料による味や香りの変化をざっくりまとめていきましょう。
ガラス
器の素材としてのガラスは基本的に味になんの影響も与えません、なのでお酒の味を良くも悪くもそのまま伝えて来ます。
もちろん、飲み口の厚さ等で変化があるのはそうなのですが、ガラス自体はなんら味に影響がないので安心してお酒の味を楽しんでください。
欠点としてはお酒の味がそのままくるという事と割れ物であると言うこと、良い点も悪い点もそのままお届けするスタイルですね。
錫
見慣れない字かもしれないですが、「スズ」という金属を表す漢字です。
錫にはお酒の雑味成分であるフーゼル油という物を分解してくれる作用があります。
原理は光触媒効果とか色々科学的な用語が並びますが、結果的にお酒が甘くなったり、まろやかになると言った感想を持つ人が増えているので味に変化をもたらすのはたしかです。
欠点は柔らかいので器の変形を起こしやすいこと、純錫製の場合手で曲げられるほどに柔らかいので気をつけた方が良いでしょう。
木
木には独特の香りがあり、お酒の香りを変えることができます。
他にも木の容器は飲み口が厚くなり、ぶ厚い飲み口はお酒の味を重厚にしてくれるという効果もあるので、どっしりとした味わいを楽しみたい時やクセの強い酒を飲むときに使えるかもしれません。
陶器や磁器
ガラスと似た口当たりですが、より柔らかく。温かみのある味わいを楽しめるようになっています。
やや甘味のある日本酒、淡麗のものよりは濃醇な日本酒が合う素材です。
陶器と磁器を比べると陶器の方がさらに口当たりが柔らかくなり、どちらでも面白みのある形や色彩とともに日本酒を楽しめるのは間違いありません。
瓦
あまり容器にするイメージがありませんね、少なくとも私はなかったです。ですが、屋根の素材にもなるその断熱性や保温力は温度を楽しむ日本酒と相性抜群!重厚な見た目もさることながら独特の口触りはいつものお酒をまた別のものへと変えてくれるでしょう。
大雑把な紹介になってしまったので詳しく知りたい方はこちらの動画をどうぞ!
まとめ
- 日本酒は繊細な飲み物であり、器の形や素材など本当に些細な要因で大きくその風味を変化させていく。
- その要因には器の形や素材がかかわっていく。
- 器の形は口径や容量、形状で香りを楽しむのか味わいを重視するのか使い分けることができる。
- ガラスや陶器は味ではなく口当たりなど変化が加わり、木や錫の場合は直接的に香りや味に変化が感じられる。
少し器にこだわるだけでまったく違う味わいや苦手な風味を抑えて旨味をより引き立たせたり…温度や産地にこだわり始めたなら次は器にこだわってみるのもいいんじゃないでしょうか?
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- 名前:KAZU
- 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
- 保有資格:唎酒師
- 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
- 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
- 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男
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唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。
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