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日本酒を頼むときってちょっとだけ緊張しませんか?
居酒屋とかでチューハイやビールだと気軽に頼んで、みんなでワイワイ楽しく飲めるんですけど、日本酒を飲む時って知らないマナーがたくさんありそうなんですよね。
日本酒を頼むのは、お酒好きで詳しい人のイメージがありますし、その飲み方間違ってると思われていないかな…とちょっと心配に。
それに、日本酒を飲むときっていろんな器で飲みますよね。器によってどんな飲み方をするか悩んでしまうことも…。
でも、大丈夫!今回は日本酒を飲むときのマナーをしっかりとお伝えするので、いざという時にお酒の場で心配になったり、恥ずかしい思いをしないように備えられます。
器ごとのマナーも知って、楽しく、美味しく日本酒を味わいましょう!
Table of Contents
徳利とおちょこのマナー
まずは、定番の日本酒の飲み方!日本酒といえば、思い浮かべるのは徳利とおちょこではないでしょうか?一番よく使われる、徳利とお猪口のマナーから学んでいきましょう。
寒い冬の熱燗は格別ですよね。熱燗を頼むと出てくるのが、徳利とおちょこ。徳利とおちょこにはきっちりとマナーがあります。
受け手にも注ぎ手にもそれぞれマナーがあるので、どちらも覚えましょう!
受け手のマナー
- 注いでもらうときは、注ぎ手がお酒を注ぎやすくするために、おちょこに残った日本酒を一口飲む。
- おちょこを両手できちんと持つ。
※机に置いた状態で注いでもらうことは失礼にあたります。片手ではなくおちょこの持っていない手を添えることで見栄えが良くなりますよ。
- 注いでもらった後は一口いただいてから机に置く。
- もう充分と感じたら、おちょこをひっくり返して机に伏せたりせず、おちょこにお酒を少し残して置いておく。相手にお酒を勧められたら、もう充分だということをキチンと伝えましょう。
注ぎ手のマナー
- お酌をするときは相手に一声かける。
※おちょこを机に置いたまま注ぐことは、置き注ぎといって好ましくありません。
- 徳利は両手で持つ。
右手は手の甲が上に向くように胴の部分を持ち、左手は注ぎ口に近いところに添えてください。両手ともできるだけ手のひらは見せないようにします。
特に右手のひらが上に向いた状態で注ぐと逆手注ぎといって失礼にあたるので注意が必要です。
- 注ぎ口がおちょこにつかないように注ぐ。
お酒の量はおちょこの八分目まで注ぎます。注ぐときは最初は細く、中盤は勢いよく太くなるように注ぎ、最後にまた細くすると良いです。最後に注ぎ口を手前に回しながら注ぎ終わると、お酒がたれずにきれいに注ぐことができます。
①昔は、徳利でお酒を注ぐとき、とがっている注ぎ口から注いではいけないと言われていました。それは、戦国時代に注ぎ口に毒を盛られていたからだそうです。そんなこと、今じゃ絶対に起きないですよね。怖すぎます。
②その他にも、注ぎ口は円が切れている場所、つまり縁が切れるから縁起が良くないとも言われています。
色々なお話がありますが、徳利の注ぎ口は本来、お酒を注ぎやすくするために作られているものです。ぜひ活用し、しっかり両手で徳利を持ち、お酒を注ぎましょう。
徳利とおちょこのNGマナー
これだけは気をつけましょう!というマナーについてお伝えします。どれもちょっとしたことなので、サラッと確認しておきましょう。
のぞき徳利と振り徳利
徳利に入っているお酒の量を確かめるために徳利を覗いたり振ったりすることです。最後まで味わいたい気持ちは充分にわかりますが、控えましょう。
併せ徳利
いくつかの徳利に残っている日本酒を一つの徳利にまとめることです。それぞれの日本酒の温度や味が混ざるので味が落ちてしまいますので、やめておきましょう。
逆手注ぎ
日本酒を注ぐときに徳利を下から支えて注いで手のひらを見せることです。不祝儀の時にされていた注ぎ方のため相手に対して失礼になりますので、やめておきましょう。
逆さ盃
飲み終えた空のおちょこや盃をひっくり返して机に伏せることです。机やその周りを汚してしまう可能性があるため、控えましょう。
おちょこや盃のギリギリまで注ぐ
もっきりは並々と注ぎますが、おちょこや盃に注ぐ際は、八分目までにしましょう。
倒し徳利
飲み終わった徳利を倒すことです。テーブルを汚してしまったり、徳利が割れてけがをする恐れがあるので倒し徳利はしないようにしましょう。
冷酒の飲み方
最近は、徳利やおちょこだけではなく、ぐい呑みやワイングラスなどで冷酒を飲むことも増えました。難しいマナーもなく、気軽にお酒を楽しめるので、より日本酒が身近になりますよ。
ぐい呑みは、おちょこより少し大きめの酒器です。徳利を使う必要がなく、気軽にお家飲みする時にピッタリ!
オシャレなデザインが多くて、自分用のぐい呑みを選ぶだけでも楽しいですよ。
ホームパーティーなどお友達をお招きするときには、ワイングラスで飲むのもオススメです。難しいマナーがないので、気兼ねなくお酒を楽しむことができますよ。
冷酒を含む日本酒の美味しい温度については、こちらの記事がオススメです!
もっきり、桝の飲み方とマナー
最近、居酒屋でもよく見る「もっきり」。
もっきりは、桝に入ったグラスにぎりぎりまで日本酒が注がれているもののことです。これってそんな呼び方だったんだって思いますよね。
そもそも「盛り切り」と呼ばれていたのがなまって「もっきり」と呼ばれるようになったそうです。
もっきりについて詳しく知りたい方はこちらのページもどうぞ!
もっきりに決まったマナーはありません。
ですが、私が初めて飲んだ時は、そのインパクトの大きさと、「これ、どこから飲むの??」と飲み方に困ってしまいました。
みなさんはそうならないために、スタンダードな飲み方をご紹介します。
もっきりの飲み方
- お酒が並々と注がれているグラスを手で持たず、口をグラスに近づけてすすり、グラスのお酒からいただく。
- 桝にこぼれてしまっているお酒はグラスに入れてから飲む。
桝に余裕がある場合は、並々に注がれたグラスのお酒を、少し桝にこぼしてから、グラスを持って飲んでもOKです。
もっきりはぎりぎりまでお酒が入っていて、とっても贅沢な気持ちになれますよね!
ですが、こぼしてしまう心配があって躊躇してしまうのではないでしょうか。手順さえわかればもう不安なく注文できますね!
桝で飲む時のマナー
もっきりにも使われている桝。お祝いの席、結婚式や披露宴でも使われることがありますよね。桝でお酒を飲むときには、1つだけ決まったマナーがあります。
飲みやすそうに見える桝の角からついつい飲みたくなりますが、実は桝は面からすするように飲むのがマナーです。ちょっとした知識として、覚えておくと安心ですね。
盃(さかずき)の飲み方とマナー
盃は、結婚式や神事、祭事などで使われることの多い酒器です。大事な場面や目上の人がいる緊張する場面で使うことが多いと思います。
受け手と注ぎ手のマナーは徳利とおちょこと同じです。酒器の形が違うので、持ち方だけ確認しましょう。
盃の持ち方
盃は、主に日本酒を飲むために用いる器で、皿状の形をしています。
皿の部分の下に高台という小さな円筒がついていて、その部分に中指と薬指を添え、盃の縁に人差し指と親指を添え支えるように持ちます。
左手を添えると上品な印象を与えます。一見難しく感じますが、お味噌汁のお椀を持つときと同じようなイメージです。そう思うと簡単ですよね?
盃はあまりお酒の量が入らないので一口で飲めてしまいます。一度で飲み切ると、次を注いでほしいという意思表示に見えてします。
一口で飲み切らないように意識して、ゆっくり飲みましょう。
お祝いの席でのマナー
何かと緊張しがちなお祝いの席。マナーをしっかり覚えていたら、不安なく楽しめます。簡単なマナーばかりですので、確認して、覚えておきましょう。
お屠蘇(おとそ)
お屠蘇は長寿を願い邪気を払うために、お正月にいただくお酒のことです。
本来は日本酒をベースにみりんや屠蘇散(とそさん)を入れてお屠蘇を作るのですが、現代では美味しい日本酒をお屠蘇とする場合も多いです。
お正月には親戚で集まることも多く、お屠蘇をいただくとき緊張してしまいそうですが、大丈夫です。
お屠蘇のマナー
一般的にいただく順番は、年少者から年長者の順に。
お屠蘇をいただく酒器は、銚子(ちょうし)と盃です。盃のマナーはさっき確認したので、もうバッチリですよね!
銚子は急須に似た形の酒器です。蓋を押さえつつ、盃の八分目までゆっくり注げればOKです。
御神酒(ごしんしゅ、おみき)
御神酒は、神様にお供えするお酒のことです。使われるお酒は、今は日本酒の清酒が一般的です。
神様にお供えするときは「ごしんしゅ」、その後、振る舞われるときには「おみき」ということが多いです。
御神酒をいただくタイミングは、結婚式や初宮参り、七五三、厄除けのお祓い、建物を新築する際の地鎮祭など大切な場面ばかり。
神様にお供えした後、ご利益を受けるために、御神酒をいただきます。
御神酒のいただき方
- 神職(巫女)が御神酒を持って自分の前に来たら、来手(らいしゅ)する。来手とは一度手を叩くことです。
- 親指は盃の縁に、その他の4本の指は盃の底に添えて、両手でしっかり盃を持つ。
- 御神酒を注いでいただく。
- 神職のお声掛けがあったら、御神酒を3口に分けていただく。
- 自分が盃に口を付けた場所の上側を親指、下側を人差し指と中指で挟み、拭く。
手順のイメージさえ持っていれば、あとは他の方に合わせる形でも充分です!一番のポイントは3口に分けて飲むということですね!
まとめ
- 徳利とおちょこ、受け手と注ぎ手にそれぞれマナーがある。
- 徳利の扱い方にはNGマナーがある。(のぞき徳利、振り徳利、併せ徳利、逆手注ぎ、逆さ盃、おちょこや盃のギリギリまで注ぐ、倒し徳利。
- ぐい呑みやグラスには決まったマナーがないので、気軽に日本酒を楽しめる。
- もっきりには特に決まったマナーがないが、飲み方は独特。
- 桝は角ではなく面から飲む。
- 盃は、受け手と注ぎ手のマナーは徳利とおちょこと同じ。持ち方だけ注意が必要。
- お屠蘇はお正月にいただく日本酒のこと。飲み方は年少者から年長者の順に。
- 御神酒は神事でいただくことの多い日本酒のこと。手順は要チェック。ポイントは3口に分けて飲むこと。
いかがでしたか?どこか緊張してしまう日本酒のハードルは下がりましたか?
一度マナーについて目を通しておくと安心ですよね。日本酒を頼んだ時に飲み方に困らないように、事前にマナーを身につけておきましょうね。
今はまだまだお家飲みが多いので、気にせずカジュアルに飲めるぐい呑みやグラスの出番が多いかもしれません。
コロナが落ち着いて外に飲みにいけるようになったときに、マナーを心得て、心からお酒を楽しめますように。
サイト管理人プロフィール
- 名前:KAZU
- 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
- 保有資格:唎酒師
- 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
- 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
- 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男
有名銘柄はなかなか手に入らない!
日本酒好きじゃなくとも一度は耳にしたことがある「獺祭」や「十四代」といった有名銘柄。飲んでみたいと思っても、手に入れること自体かなり大変です。
しかし、ちょっとしたコツを知ることで入手できるようになるかもしれません。
⇒【唎酒師厳選】市場に出回らない幻の日本酒11選と入手方法を見る使ったあとの徳利、ちゃんと洗えてる?
首元がキュッと細くなった特徴的な形をしている徳利。スポンジも入らないし、水と洗剤を入れてシャカシャカして終わり!…えっ、ホントにそれで大丈夫⁉
中の汚れを目で確認することもできないし、何より乾きづらい徳利は、ちゃんと洗えていないとカビが生えてしまうことも。そんな徳利で日本酒を飲んでいるとしたら…?
⇒徳利の洗い方!ポイントがわかればだれでも簡単!を見る
唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。
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