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生酒に賞味期限が書いてないんだけど、どれくらいで飲み切ればいいのかな?「生」だから早そうな気はするけど…。もし生酒を長持ちさせるようなアイテムがあるなら教えて欲しい。
生酒初心者さん、そしていつも賞味期限のことを気にしながら生酒を飲んでいるというあなた!その悩み解決します。
暑い夏、キリッと冷えた日本酒がおいしい季節ですよね。中でもこの時期にしか味わえない生酒を頂く時は何とも言えない幸せを感じます。
軽やかな口当たり、爽やかな香り、そして瑞々しい味わい。夏の生酒には体が喜ぶ「涼」がたくさん詰まっています。
そんな魅力たっぷりの生酒。今すぐ飲みたいとは思うものの、ここで気になるのが賞味期限ではないでしょうか。
「もし飲み切れなかったらもったいない…。」「早く飲まないと味が変になっちゃうかも。」その気持ちよくわかります。でもそんなことばかり考えながら飲んでいたら生酒ならではの「味の変化」に気付くこともできません。これって実はとてももったいないです。
この記事では生酒初心者さん、賞味期限のことが気になって急いで飲んでいるというあなたに、生酒の特性や保存方法、長持ちさせるためのおすすめアイテム、飲み切れなかった時の活用法についてご紹介します。
これであなたも最後の一滴まで美味しく生酒を楽しめること間違いなし。では早速見ていきましょう。
Table of Contents
生酒とは
生酒という言葉は聞いたことがあるけれど、日本酒とどう違うのかわからないという人の為にまず生酒がどんなお酒なのかを簡単にご説明します。
ちなみに読み方には「なまざけ」「きざけ」「なましゅ」と複数の読み方がありどう読んでも間違いではありません。
生酒の特徴
通常日本酒は、貯蔵する前と出荷する前の2回、加熱処理が行われます。
加熱処理をする理由としては
・酒を劣化させる乳酸菌である火落菌(ひおちきん)を殺菌するため
・日本酒の中に残っている酵素の働きを止めて品質を安定させるため
の2つあります。
この加熱処理のことを「火入れ」と言います。
火入れのやり方も色々あり、特別なお酒には特別な火入れが行われることもあるのですが、通常は湯煎で60~65℃程まで30分程度加熱し、その後一気に急冷する方法が一般的な火入れのやり方として採用されています。
「火入れ」っていうくらいだからお酒を直接火にかけて沸騰させるのかと思ったけどそうじゃないんですね。
日本酒にとって火入れは味を一定に保つため、保存可能な期間を長くするために重要な工程の一つですが、この加熱処理を一切行わないお酒の事を「生酒」と呼びます。
ちなみに「生」と付く日本酒には生酒の他に「生詰め」と「生貯蔵」の2種類あります。
- 「生詰め」 貯蔵前に火入れして、出荷時は火入れを行わないタイプの日本酒
- 「生貯蔵」 貯蔵前は火入れを行わず、出荷時のみ火入れを行うタイプの日本酒
引用:SAKETIMES
生酒の魅力
火入れを行わない生酒はお酒が本来持っているフレッシュで爽やかな香りや味わいが楽しめます。口当たりがとてもフルーティーなうえにシュワシュワとした発泡感が残るものもありまさに女性好みの日本酒と言ってもいいのではないでしょうか。
火入れをしていないので品質が変わりやすいですが、この味の変化というのは悪いことだけではありません。劣化として捉えるとイメージは悪くなってしまいますが、発酵の進み具合により飲むタイミングで味の違いを楽しめるのは正に生酒の魅力ではないでしょうか。
生酒の賞味期限
食料品には賞味期限が書いてあるのでそれを目安にして食べますよね。例え賞味期限が切れていても、見た感じとか匂いとかで「これはまだいける!」と判断すれば普通に食べちゃうこともあると思います。(私は結構このパターン多いです。)
では生酒はどうでしょう。ラベルを見れば気付いていただけるかと思いますが、生酒を含む日本酒には賞味期限が記載されていません。製造年月が書いてあるのみです。生酒初心者にとって買うのを躊躇させる原因の一つがまさにこれですよね。
いくら賞味期限が書いてないからといって、「賞味期限=美味しく飲める期間」を気にしないでいいということではないありません。メーカーによっても異なりますが、一応一般的な目安があるので頭の片隅にでも入れておいてください。
通常の火入れをした日本酒:開栓前なら製造年月から1年、開栓後は製造年月から半年
生酒:開栓前なら製造年月から半年以内、開栓後は7~10日以内
生酒の保存方法
一度も火入れをしていない生酒は瓶詰した後も酵母や微生物が生き続けています。雑菌が繁殖しやすく、酸化もしやすいです。生酒はとにかく鮮度が命!です。くれぐれも常温で保管するなんてことのないようにして下さいね。
購入したら即冷蔵庫!これ鉄則ですよ。
冷蔵庫内での保存の仕方にも注意が必要です。例えば四合瓶。普通の冷蔵庫では立てて入れるのって難しいですよね。ワインだって横にして寝かせているし日本酒も大丈夫じゃないかと思ってつい横にしてしまいがちですが…これはNGな保存方法です。
横にした状態は常にフタに日本酒が付いてしまっていますよね。これは雑味が混ざる可能性があります。また空気に触れる面積も増えます。空気に触れれば触れるほど劣化のスピードが早まってしまうんです。
また日本酒は冷蔵庫のドアポケットのような振動が多い場所も好みません。暗くて静かな場所が好きなんです。確かに酒蔵ってちょっと薄暗くて静かな場所ですよね。出荷されてからも同じような環境を好むとは…も~っ!なんてデリケートなんでしょう(笑)
まさに神アイテム⁈おすすめ2選
横にするのもダメ、ドアポケットもベストポジションじゃないとしたらどうやって保存したらいいのか…。ここでおすすめアイテムの登場です。
スイングボトル
スイングボトルとはガラス製の密封保存容器になります。100均のお店やニトリ、無印良品など色々なお店で取り扱っているので見たことあるという人も多いのではないでしょうか。
スイングボトルの中でも特に人気があるのがイタリア製の老舗ガラスメーカー、ボルミオリロッコのスイングボトル。
ゴム製パッキンとワイヤーでしっかり密閉できるので生酒を保存するのにはピッタリです。
酸化を最小限にすることができ、これで生酒を美味しく長持ちさせることができますよ。
飲み終わったミネラルウォーターや炭酸水のペットボトルでも代用することは可能ですが、見た目ってやっぱり大事ですよね。飲食は目でも楽しむものでもあるので、その点ガラスの瓶は見た目も涼しげでとってもオシャレ。私はよくこのまま食卓に出しています。
ちなみに移し替える時に四合瓶や一升瓶は重量があるので、上手に小瓶に注ぐのはちょっと難しいです。うっかりこぼしてしまうことのないように、漏斗(ロート)も一緒に使うことをお勧めします。
- 瓶の口元ギリギリまでお酒を入れてなるべく瓶の中に空気が溜まらないようにする
- 瓶の容量によっては小分けしていくと最後の瓶が口元まで満たない場合もあるので、あらかじめサイズの小さいものを用意しておく
これで生酒の品質を長持ちさせることができるだけではなく、冷蔵庫の中でゴロゴロ横たわる日本酒の瓶はなくなり、庫内もスッキリしますね。
バキュバン
大きい瓶のままでも縦置きできる冷蔵庫や日本酒セラーがあるという人はわざわざ小瓶に移し替える必要はないですよね。でもだからといってそのまま保存していては味は刻々と変化していきます。美味しい状態を長持ちさせたいのなら…はい、ここでバキュバン登場です。
日本酒派の人にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、ワイン通なら当然知ってるとてもメジャーなアイテムなんです。
バキュバンとはオランダのバキュバン社が開発したワイン保存器具。ブランド名であるものの、長きにわたり世界各国で使用されていることから、日本ではワイン保存器具の代名詞として使われています。
ワイン保存器具とは簡単に説明すると瓶の中の空気を抜いて密封する器具になるんですが、実はワインだけではなく日本酒の保存、特に生酒の酸化防止にとても役立つアイテムなんです。
使い方はとても簡単。ストッパーを瓶の口にはめ込んだらその上にポンプを乗せてシュポシュポして空気を抜くだけ。
一升瓶の場合はシュポシュポする回数が多くなるのでちょっと根気がいりますが、ポンプを上下するのに力はそこまで要らないので力に自信のない人でも余裕で使いこなせますよ。
ちなみに日本酒用のバキュバンもあるのですがちょっと値段がお高めなので、ここではワイン用バキュバンでご紹介しています。
日本酒は一度開栓してしまうと小瓶に移し替えても、バキュバンで空気を抜いても味の変化は絶対に避けられません。でもこの一工夫を加えるかどうかで美味しさを長持ちさせることができるとしたら使わない手はないですよね。
飲めなくなってしまった時の活用法
日本酒好きの方の中には冷蔵庫の中に何種類もストックしている人もいるのではないでしょうか。私は常に3種類くらい常備しているんですが、気になる日本酒を見つけるとつい買ってしまいます。
そうすると必然的に長期間放置している子も出てくるわけですが、中には1ヶ月以上放置された生酒も…。さすがに1ヶ月以上経ってしまうと「う~ん、このお酒どうしよう…。」となってしまいます。
捨てるのはもったいない。でも口に入れるのはちょっと心配。みなさんはそんな経験ありませんか。こんな時に是非試して欲しい活用法があるのでご紹介します。
日本酒風呂
もう口に入れるのは諦めて潔くお風呂に入れてしまいましょう(笑)そのまま湯舟に入れるだけで簡単に酒風呂の出来上がり。
アルコールに含まれるアデノシンという成分のおかげで発汗作用がよくなり代謝がアップ。またアミノ酸のパワーで美肌にだってなれちゃいます。アロマ効果もあるので心もリラックスとまさにいいことづくめ。
お家にいながら贅沢気分が味わえて心も体も大満足すること間違いなしですね。
入れるお酒の量は一般的な浴槽で3~4合程度が適量です。やけくそになってくれぐれもドバドバ入れ過ぎないようにして下さいね(笑)
日本酒化粧水
日本酒の成分を入れた化粧水が販売されていることからもわかるように、日本酒には美容にいいとされる成分がたくさん含まれています。わざわざ買わなくても自分で簡単に化粧水が作れるので、是非試してみて下さい。
日本酒(できれば純米酒)
精製水(もしくはミネラルウォーター)
グリセリン(もしくは精油)
①清潔なガラス容器などに日本酒と精製水を1:1で入れる
②グリセリンや精油を数滴垂らす
はい完成です。
ここで一つだけ注意しなければいけないことがあります。それはたくさん作りすぎないということ。
保存料が入っていないので長期保存はできません。長くても1週間で使い切れる位の量を作るようにしましょう。
まとめ
- 生酒は一度も加熱処理が行われていないので味の変化が早いが、これを劣化としてとらえるのではなく生酒の魅力として楽しもう。
- 生酒の賞味期限は火入れした日本酒よりも短いので早めに飲み切るのがベスト。
- 生酒は鮮度が命!購入したら速攻冷蔵庫に入れよう
- 保存の仕方に一工夫加えるだけで生酒でも美味しさをキープすることができる
- 飲み切れなかった生酒は入浴剤や化粧水として利用することで美肌も手に入れられる
生酒はとにかくフレッシュさが魅力なので出来れば早めに飲み切るのが一番ですが、保存の仕方に一工夫加えたり、飲み切れなかった時の利用方法を知っておくだけで賞味期限のことを気にすることなく楽しめます。大瓶でしか売られていない生酒でもこれで躊躇せず買うことができますね。
生酒は本当に美味しいです。飲み過ぎには注意しつつ、是非一緒に日本酒ライフを楽しみましょう。
サイト管理人プロフィール
- 名前:KAZU
- 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
- 保有資格:唎酒師
- 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
- 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
- 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男
有名銘柄はなかなか手に入らない!
日本酒好きじゃなくとも一度は耳にしたことがある「獺祭」や「十四代」といった有名銘柄。飲んでみたいと思っても、手に入れること自体かなり大変です。
しかし、ちょっとしたコツを知ることで入手できるようになるかもしれません。
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唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。
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