日本酒は蒸留酒?醸造酒と蒸留酒の違いを知ってお酒を選ぼう!

日本酒の変態 KAZU

唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。

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みなさん、お酒を選ぶ時、そのお酒の作り方について考えたことがありますか?

いつものコレ!って感じで選んだり、みんなが飲んでるものを貰って飲んでみたり。

醸造酒とか、蒸留酒とか、どこかで聞いたことがあるような…というこの言葉たちに、お酒選びのヒントがあります。

それは、お酒の造り方で種類が分けられていて、その製造方法で、酔い方やカロリーが変わってくるんですよ。

「なんだかあのお酒だけ酔いやすいんだよなぁ」とか、「好きな味なんだけど翌朝なんか辛い」とか…。

そんなことで美味しいお酒に出会う機会を逃していてはもったいない!

美味しくお酒が楽しめるよう、お酒の特徴をお伝えします!

お酒の種類

お酒には、大きく分けて、醸造酒、蒸留酒、混成酒の3種類があります。

それぞれ、どんなお酒が当てはまるかわかりますか?どんな特徴があるか、ご紹介します。

醸造酒

穀物や果実などを酵母によりアルコール発酵させて作られたお酒のことです。

日本酒、ビール、ワインなどがこの種類になります。

例えば、日本酒の主な原料はお米と米麹とお水です。

日本酒の造り方

お米を精米します。

精米したお米を洗って糠(ぬか)をとり、蒸し、麹(こうじ)を作ります。

酒母(しゅぼ)と醪(もろみ)を立てて酵母を作り、その後、発酵を待ちます。

発酵が済んだら、ぎゅーっと絞って、日本酒の出来上がり!

日本酒の造り方は、日本特有の製法です。

最古の醸造酒といわれるワインは葡萄(ぶどう)を、ビールは大麦をアルコール発酵させて造ります。

ワイン、ビール、日本酒は三大醸造酒と呼ばれています。

蒸留酒

醸造酒を蒸留したお酒のことです。

ウイスキー、ジン、ラム、テキーラ、ブランデー、焼酎、泡盛などです。

一例をご紹介しますと、ホップなしのビールを蒸留するとウイスキーに、日本酒を蒸留すると米焼酎に、ワインを蒸留するとブランデーになります。

「蒸留」とは、液体を熱すると蒸気になります。その蒸気を冷やして、もう一度液体にすることを言います。

水の沸点は100度ですが、アルコールの沸点は78度なので、その温度差を上手く利用して蒸留します。

そうすることで、液体の純度を上げることができ、より長く保存することができるようになります。

焼酎は米、芋、麦、黒糖などで作られます。主に九州地方で多く造られていますね。

ウイスキーは蒸留後は本樽で熟成させるのが特徴です。

混成酒

醸造酒や蒸留酒に、果実や香料、砂糖などを入れたものです。

梅酒、リキュール(カシス、カルーア、カンパリ)などです。

私も大好きな梅酒や女性が好むことの多いカシスは、お酒ができたあとに果実などを添加しているから、甘くて美味しかったんですね!

納得です!

作り方でアルコール度数やカロリーが変わる?

では、醸造酒と蒸留酒ではアルコール度数やカロリーが変わるのでしょうか。

実際に飲む時には大切な情報なので、お伝えしますね。

蒸留するとアルコール度数が高くなる

先程もお伝えしましたが、蒸留することで純度が高くなります。

そのため、アルコール度数も高くなります。

醸造酒より、蒸留酒の方がアルコール度数が高くなります。

例えば、醸造酒の日本酒はアルコール度数15度前後ですが、蒸留酒の焼酎のアルコール度数は20〜25度くらいです。

他のお酒では、醸造酒のビールは5度前後で、蒸留酒のウイスキーは40度前後です。

お酒の飲み方

アルコール度数が変わると飲み方も変わります。

日本酒は、冷や酒や熱燗など、お酒そのままで温度を変えたり、お料理に合わせて楽しみます。

焼酎は、大きめの氷を入れてロックで飲んだり、水割りやソーダ割りにして、何かで薄めて飲むことが多いです。

お酒の酔い方が気になる方は、醸造酒と蒸留酒の違いが関係しているかもしれません。

醸造酒は複数のアルコールが存在しているので、体の中でアルコールを分解するための時間がかかります。

一方で蒸留酒は、蒸留によりアルコールが限定されているので、体の中で分解されるのが早く、二日酔いになりにくいと言われています。

蒸留酒は特に、お水やソーダなどで割ってお酒を薄めて飲むというスタイルがいいのかもしれませんね。

酔いやすいけれど、日本酒がお好きな方は、ぜひお酒を飲みながら「和らぎ水」を多めに取ってみてください。

とは言っても、健康な身体があって楽しめるのがお酒なので、適量を心がけて、身体を大切にしましょう。

蒸留酒は太らないって本当?

次に気になるのは、カロリーですよね。

よく「お酒を飲むと太る」と聞きますが、本当なのでしょうか?

いろんなお酒のカロリーを比べてみます。

お酒100mlあたりのカロリー

(醸造酒)

・ビール 40kcal

・日本酒 109kcal

・ワイン 78kcal

(蒸留酒)

・焼酎(25度)  146kcal

・ウイスキー、ブランデー 237kcal

(混成酒)

・梅酒  156kcal

このようになりますが、蒸留酒はお水やソーダなどで割るので、通常の一杯分に計算すると、

一杯あたりのカロリー量

(醸造酒)

・ビール 350ml  160kcal

・日本酒 1合(180ml)  196kcal

・ワイン グラス1杯(120ml)  93kcal

(蒸留酒)

・焼酎(25度)  コップ1杯(120ml)  175kcal

・ウイスキー、ブランデー 

        シングル(30ml) 71kcal

(混成酒)

・梅酒  コップ1杯(120ml) 187kcal

このようになります。みなさんが普段飲まれているお酒はどうでしたか?

カロリーが意外と高いなぁと感じたお酒も、食べ合わせるお料理をお刺身などヘルシーなものにしたりして、食べ合わせで調節すると良さそうですね!

こちらに書いたカロリーや計算式は、厚生労働省のページに詳しく載っていますので、こちらも見てみてください。

厚生労働省PDFファイル

日本酒を蒸留すると…、米焼酎になる?

前述で、「日本酒を蒸留すると米焼酎」と書きました。

原料としてはその通りなのですが、なかなか単純じゃないようです。

日本酒には日本酒の造り方、焼酎には焼酎の造り方があります。

原料を入れるタイミングが違ったりするのですが、原料となるお米の精米歩合が違うところも大きなポイントです。

日本酒は、お米の外側にあるタンパク質や脂質が雑味になるため、主に精米歩合は60〜70%。

米焼酎は、日本酒では雑味になると考えられているタンパク質や脂質が「旨味や甘味」になるため、精米歩合が85〜90%なのです。

どちらのお酒の造り方も、日本の文化としてしっかり継承していきたいですね。

まとめ

  1. 醸造酒→日本酒、ビール、ワインなど。
  2. 蒸留酒→ウイスキー、焼酎、泡盛など。
  3. 混成酒→梅酒、リキュールなど。
  4. 醸造酒より蒸留酒の方が、アルコール度数が高い。
  5. 蒸留酒の方が、アルコールの分解が早く二日酔いになりにくい。(飲む量には注意!)
  6. お酒を飲むと太るのではなくて、飲む量と食べ合わせが重要!
  7. 日本酒と米焼酎は、原料は同じお米でも造り方が違う。

いかがだったでしょうか?

醸造酒や蒸留酒という言葉だけで聞くと難しく感じるかもしれませんが、よく飲むお酒の特徴を覚えておくと、よりお酒が楽しめそうですね。

いろんなお酒を楽しみながら、飲む量に気をつけて健康的に楽しみましょう!

サイト管理人プロフィール
  • 名前:KAZU
  • 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
  • 保有資格:唎酒師
  • 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
  • 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
  • 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男

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