日本酒と焼酎の違いって何?初心者さんにもわかりやすく紹介!

日本酒の変態 KAZU

唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。

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みなさんは日本を代表するお酒といえばなんだか思い浮かびますか?

多くの方が日本酒焼酎と答えると思います。

日本酒と焼酎はどちらも古くから歴史があり、私たち日本人にとって身近にあるお酒です。どちらも飲み方のバリエーションが豊富なので冷したり温めて飲んだりと気候によって変化を楽しむことができることが特徴ですよね。四季のある日本にはぴったりのお酒ではないでしょうか。

どちらも魅力的なお酒には違いありませんが、日本酒と焼酎の2つの違いって何があるんでしょう?

飲み慣れていない方だと、どちらもラベルの書かれた瓶に入っていて、種類がたくさんあって、アルコール度数の強いお酒で…なんて印象を持っているかもしれません。

でも実は、日本酒と焼酎は製造方法原料など異なる部分が多いのです。この2つの違いを知らずに飲むのはもったいないです!日本酒と焼酎についてもっと知っておいしくお酒を味わってみませんか?

今回は日本酒と焼酎の違いについてご紹介いたします!

2つの基本情報を知ってお酒を楽しみましょう。

製造方法の違い

まず大きな違いとして、日本酒と焼酎は製造方法が異なります。日本酒は「醸造酒」、焼酎は「蒸留酒」です。

日本酒は「醸造酒」

「醸造酒」の製造方法は、原料に酵母菌を入れてアルコール発酵させたものです。アルコール発酵というのは酵母が糖分に作用してアルコールと炭酸ガスに変化することです。

日本酒の場合は「並行複発酵」という方法で、糖化とアルコール発酵が同時に行われています。

並行複発酵ってどんなもの?

アルコール発酵をさせるためには糖分が必要ですが、日本酒の原料となる米には糖分が含まれていません。なので麹菌を使って米の持つでんぷんを糖分にかえる作業が必要です。この作業を「糖化」といい、「糖化」と「アルコール発酵」を同時に行う日本酒の造り方を「並行複発酵」といいます。

引用:日本酒ができるまで~「日本酒の製造工程」

「並行複発酵」と聞くと難しそうに思えますよね。実際に大変珍しい製造方法で高い技術が必要とされています。日本を含めて限られた国でしかできない技術なんだとか。まさにわが国が誇る伝統技術ですよね。

焼酎は「蒸留酒」

蒸留酒も、原料に酵母菌を入れてアルコール発酵させるところまでは日本酒と同じです。焼酎はこのあと「醸造酒」を蒸留してアルコールを集めます。集まったアルコールが「蒸留酒」となり、焼酎の出来上がりです。

蒸留ってどんなもの?

「蒸留」を簡単に説明すると、液体を熱することで1度気体にして、それを冷やして再び液体に戻す工程になります。

焼酎を作る場合は、水とアルコールの沸点の違いを利用することで、沸点の低いアルコールが先に気体となり、それを冷やして液体にすることでより純度の高いアルコールを作ることができます。

醸造酒や蒸留酒などお酒の製造方法についてもう少し知りたい方はこちらも併せてご覧ください♪

原料の違い

使われる原料にも違いがあります。日本酒の原料はです。かわって焼酎の原料は芋、麦、そば、米、黒糖などさまざまです。焼酎はイモ焼酎・麦焼酎など、原料によって名前も分類され、それだけ種類も豊富になります。

焼酎の中にも米を原材料としたものがありますが、お米を使う時にも違いはあります。日本酒は粒の大きい酒米(酒造専用の米)を用いますが、焼酎には食用の米が用いられます。

精米歩合にも違いがあって、日本酒だと60~70%、米焼酎だと85~90%くらいが一般的と言われています。

わかりやすい動画もぜひご覧ください♪

引用:YouTube お酒をひとつまみ

アルコール度数の違い

蒸留の部分で紹介しましたが、焼酎は蒸留酒の為、日本酒よりもアルコール度数が高いものもあります。一般的には、醸造酒である日本酒は15度前後のものが多く、蒸留酒である焼酎は20~25度のものが多いようです。

酒税法で日本酒のアルコール度数は22度未満、焼酎は本格焼酎や焼酎乙類と呼ばれるものはアルコール度数45度以下、焼酎甲類は36度未満と定められています。

味わいと飲み方の違い

日本酒と焼酎では、製造方法が異なります。そのため、味わいも異なるのです。

日本酒は精米して雑味を取り除くため、米の甘味があってフルーティな味わいです。米の雑味を取り除く精米歩合によって香りも変わってきます。アルコール度数は15度前後で、水で割ったり氷を入れたりせずにそのまま飲む方が多いです。

また、日本酒は温度の違いによって味わいが変わる特徴があるので、冷やや熱燗など温度の違いによって違ったおいしさを楽しむことができます。

一方、焼酎は原料の種類が多いので味わいも様々で、アルコール度数も20~25度と高いのですっきりキレがあるのが特徴です。アルコール度数の高さから、ソーダ割り・お湯割り・ロックなど、割り方を変えて楽しむ方が多いです。

地域の名産品を原料にしているお酒もあるようです!

そうなんです。日本酒も焼酎も地域の特産品を使用したものが多く存在し、それぞれ違った味わいが楽しめます。飲み方でも味わいの違いが楽しめますが、それぞれの地域でも違いが楽しめるので、楽しみ方は無限大ですね。

カロリー・糖質の違い

お酒を飲むとき、カロリーや糖質が気になる方も多いですよね。お酒の種類によってはカロリーオフのものや糖質オフのもの販売されているので、注目度は高い部分といえます。

では、日本酒と焼酎だとどちらの方がカロリー・糖質が多いのでしょうか?

甘みがあるのは日本酒だから糖質は日本酒のが高いのかな?

カロリー

お酒のカロリーについては1杯あたりだと焼酎よりも日本酒の方がカロリーは高いようです。ですが、これはあくまでどちらも割ることなくそのまま飲んだ場合です。

日本酒をちびちび1杯楽しんでいるのと、焼酎の果汁割をぐびぐび何杯も飲むのとでは、割り材のカロリーも含めると焼酎を飲んだ時の方がいつのまにかカロリーが高くなっているかもしれません。

飲み方がいろいろあるお酒は割り材も含めてカロリーを考える必要があるんだ!

糖質

日本酒は米を主原料とするため糖分が含まれるのに対し、焼酎は糖質は含まれていないので、日本酒と焼酎単体で見ると糖質が多いのは日本酒ということになります。

ですが、日本酒はそのまま飲むことが多いのに対して、焼酎はなにかで割る場合も多いです。焼酎自体に糖質はなくても、割るものによっては糖質が含まれるものもあるので注意が必要です。

焼酎についてはお茶や水で割る方が果汁やソーダよりカロリー・糖質も低いので、気になっている方にはおすすめです。

日本酒のカロリーについてはこちらの記事でもご紹介しています!

ラベル表記の違い

これまでの説明で、日本酒と焼酎には多くの違いがあることが分かっていただけたと思います。しかし、どちらも透明な液体で、似ている瓶に入っていると、見分けがつかない可能性もあります。そんな時は、ラベルを確認することで違いが分かります。

日本酒の表記は「清酒」「日本酒」と記載されていたり、あとは日本酒の主原料は米と米麴なので、原材料の部分を見ると「米」「米麹」と書かれているものは日本酒なんだな~とわかります。

焼酎の表記は「本格焼酎」「麦焼酎」「黒糖焼酎」など〇〇焼酎となっています。

ちなみに、以前は瓶の容器も長細いスタンダードな形が多かったのですが、最近ではおしゃれな形をした瓶が増えてきています。ラベルにもこだわっている銘柄が多くお酒の特徴が活かされていますので、瓶やラベルをじっくり見てみるのも楽しいですよ。

まとめ

今回の記事では、日本酒と焼酎の違いについて、いくつかの視点から紹介しました。

  • 製造方法の違い:原料に酵母菌を入れてをアルコール発酵して造ったお酒が日本酒。そのあと蒸留させて集めたアルコールが焼酎。「日本酒=醸造酒」「焼酎=蒸留酒」と覚えましょう。
  • 原料の違い:日本酒の原料は「米」で焼酎の原料は「芋、麦、そば、米、黒糖」などです。原料も目的に応じて使用されていて、日本酒の米はお酒用のもの、焼酎の米は食用のものです。
  • アルコール度数の違い:蒸留酒である焼酎の方が醸造酒の日本酒に比べアルコール度数が高いものが多いです。
  • 味の違い:日本酒は米を原料としているので、柔らかくフルーティなのが特徴。アルコール度数が高い焼酎はキレがありスッキリとした口当たりです。
  • 飲み方の違い:日本酒はアルコール度数が15度前後なので冷や燗のストレートが主流ですが、焼酎はアルコール度数が20~25度と高いので水割りやお湯割りなど飲み物で割ることが多いです。
  • カロリー・糖質の違い:焼酎より日本酒の方が高いですが、割り材によってカロリーも変動するので注意が必要です。
  • ラベル表記の違い:日本酒か焼酎は瓶のラベルで見分けることができます。日本酒の表記は「清酒」「日本酒」焼酎の表記は「本格焼酎」「麦焼酎」「黒糖焼酎」などで3年以上貯蔵のものを「長期貯蔵」と表記します。

日本酒と焼酎には製造方法や原料、味など違いが多くあることがわかりました。割り方や温度などそれぞれ個性や特徴がありますので自分の生活スタイルに合ったお酒を選んでみてはいかがでしょうか。

サイト管理人プロフィール
  • 名前:KAZU
  • 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
  • 保有資格:唎酒師
  • 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
  • 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
  • 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男

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