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日本酒の種類がたくさんある居酒屋へ入った時に、飲み方の温度について聞かれる事ってありませんか?あんまりよくわからないけど、とりあえず冷酒でお願いする人って多いのではないでしょうか。いや、寒くなったら熱燗でお願いするなんて人も絶対にいると思います。
じつは、日本酒は温度の違いで呼び方が変わります。その数、なんと10種類。冷酒と熱燗以外にもどんな呼び方があるのか、どのような変化があるのかとても気になってしまいますね。
この記事では日本酒の温度帯における呼び方や味わいの変化をご紹介していきたいと思います。また、どういったお酒はどの飲み方と相性がいいかなども併せて見ていきたいと思います。 この記事を読んでどの温度帯で日本酒を飲めば更に美味しくなるのかを知りながら、さらに日本酒について詳しくなる事で日本酒の世界がかわります。新しい日本酒の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
Table of Contents
日本酒の常温
日本酒の温度について知る前に、日本酒の常温から知っておきましょう。日本酒の常温は20度から25度前後と言われています。ワインであれば常温は18度くらいですので、お酒によって常温の定義は異なるという事は覚えておきましょう。
温度帯が常温の日本酒は柔らかくてとろみのある印象のある味わいです。常温の水を飲んだ時のイメージをすると伝わりやすいと思いますが、冷えた水よりもとろみのある口当たりになっているのと少し似ていますね。
真夏日に外に出ているぬるい温度帯の日本酒を常温と飲んでしまうのは勿体ないと思うので、お酒はしっかりと保管しておきましょう。保管については前の記事で記載されている日本酒の冷蔵庫がおすすめですので、気になる方は参考にしてくださいね。
燗酒
日本酒の温度が高い物から説明していきます。常温よりも高い温度の場合は燗酒と呼ばれていて、「日向燗」「人肌燗」「ぬる燗」「上燗」 「熱燗」 「飛び切り燗」というものがあります。よく使う「熱燗」という言葉は燗酒のなかの一つの種類で、これらの種類を 順番に説明していきたいと思います。
飛び切り燗
日本酒の温度が55度以上の燗酒を飛び切り燗と呼びます。この位の温度になってくるとアルコールが強調されて、よりシャープな辛口な印象を楽しむことができます。香りや風味を楽しむ場合は物足りなさがあるかもしれません。
また、時間経過で下がっていく温度帯で日本酒を楽しむことができます。 雪が降った日にしっかりと熱くした燗酒を外で飲むなど、乙な事をするのであればこれくらい熱くしても良いと思います。
おすすめはしっかりと味わいが口の中に残る醸造酒がオススメですが、紙パックなどで販売されている普通酒も飲みやすくなるのでお勧めです。
熱燗
日本酒の温度が50度前後の燗酒を熱燗と言います。 日本酒らしさと醸造アルコールのスッキリしたシャープ感がしっかりと味わえて、すっきりとした味わいをしっかりと活かすために本醸造酒がオススメです。
つい熱燗くださいと言いたくなりますが、熱燗とは温度帯での呼び方と知っている人は少ないのではないでしょうか。日本酒を専門的に販売しているお店であれば温度を計って提供しているのでチェックしてみてくださいね。
こちらも寒い時期に鍋やおでんと味わうと最高な気分になれるのでオススメです。
上燗
日本酒の温度が45度前後の燗酒を上燗といいます。すこし湯気が立ってきたお風呂の温度位だと覚えておきましょう。湯気が出るくらいの熱さになっているので、味わいは柔らかさよりも少し引き締まった味わいを感じやすいです。
すこし冷え込んできた秋の夜に窓を開けながら飲んでみると心地よさそうですね。湯気と共に日本酒の香りを楽しみましょう。純米酒でお米の美味しさを感じるのも素敵な楽しみ方です。
ぬる燗
日本酒の温度が40度前後の燗酒をぬる燗といいます。少しあたたかくなってきた位の温度帯で、あたたかさと共に口の中に膨らんだようなで柔らかい味わいです。
すこし飲み込むのがもったいなくなってしまう様な、長い時間でゆっくりと飲んでいたくなりますね。日本酒のまったりとした味わいを楽しめる純米酒や本醸造酒がオススメです。
人肌燗
日本酒の温度が35度前後の燗酒を人肌燗といいます。人の体温と同じくらいの温度帯で、口の中の温度差があまりない状態です。温度帯の差がない分、日本酒の味わいをダイレクトに感じる事ができるのか、さらりとして日本酒の旨味をより感じることができます。
こちらも純米酒や本醸造酒がオススメですが、すこしランクの高いお酒をこの位の温度に温めて飲んでみると新しい味わいが発見できて非常に面白いですよ。
日向燗
日本酒の温度が30度前後の燗酒を日向燗といいます。燗酒の中では最も温度が低い状態です。日向でぽかぽかしている温度と覚えるとイメージしやすく、温度帯も常温より少し暖かいくらいの温度です。
常温のものより少しだけ口当たりがよくなるので、常温よりも滑らかな質感になります。冷酒では感じられない甘さなどが感じられて日本酒が楽しくなる温度帯です。こちらも純米酒などお米の味わいを強く感じる日本酒と相性がいいです。
冷酒
日本酒の温度が常温よりも低い状態の時の説明をしていきます。冷酒は常温より下の温度帯で、温度帯での呼び方は「涼冷え」「花冷え」「雪冷え」の3種類です。日本酒は冷やすことでキレや香りが増しよりシャープな印象になり、清涼感を味わうことができます。
涼冷え
日本酒の温度が常温よりも5度下がった状態で15度前後の冷酒を「涼冷え」といいます。だいたい冷蔵庫で20分くらい冷やすとこの位の温度になると思います。温度帯が冷えることで、口の中で香りが際立つのでフルーティな味わいが目立つようになります。
純米吟醸や純米大吟醸などはフルーティな味わいが特徴なのでぴったりな味わい方で、徐々に香りが感じやすくなる状態を楽しめます。
花冷え
日本酒の温度が涼冷えよりも5度くらい下がった状態で10度前後の冷酒を花冷えと言いいます。冷蔵庫で50分から1時間くらい冷やした時の温度帯です。比較的、日本酒は冷たくすればするほどに香りや味わいは感じにくくなりますが、すっきりした爽快感やフレッシュ感を味わうことができます。
オススメは生酒で、火入れが行われていないのでしっかりと冷やすことでよりフレッシュに感じることができる上、発砲感のある味わいを楽しむことができます。火照った身体を冷ましながら、すっきりと味わいたいときは花冷えで飲みたいですね。
雪冷え
日本酒の温度が花冷えよりも低くさらに5度くらい下がった状態で5度前後の冷酒を「雪冷え」といいます。冷蔵庫の中でしっかりと冷やしてすぐに飲むとこれくらいの温度帯で飲むことができます。とってもよく冷えているので、フルーティな味わいというよりもギュッと香りが凝縮したような味わいを感じることができます。
オススメは原酒で、アルコール調整が行われていないのでキンキンに冷やした時の凝縮感とインパクトのある清涼感を味わうことができます。本当に暑くてたまらない真夏日に仕事終わりにキンキンに冷えた日本酒を1杯のむだけで最高な気分にしてくれますね。
みぞれ酒(番外編)
日本酒の温度を0度よりも冷やした状態で注いだものをみぞれ雪と言います。これは日本酒を注いだ時の衝撃で結晶化の現象が起きる為、かき氷のようなフローズン状の液体になります。
視覚からも涼しさを感じることができますが、飲むというよりも食べるに近いので今回は番外編としてご紹介します。
まとめ
- 日本酒には日本酒の常温がある
- 燗酒と冷酒があり、種類は10種類
- 温度帯で味わいが変わるので、お酒の種類と温度で様々な楽しみ方が可能
まずしっかりと日本酒の常温について知っておき、しっかりとした保存方法で美味しく頂きまょう。温度帯の変化で味わいがこれほど楽しめるのは日本酒ならではの楽しみ方なので、好みの味わいを見つけてくださいね。
最後に日本酒温度帯での呼び方をまとめます。
日本酒の温度帯まとめ
- 飛び切り燗「55度.シャープで辛口で温度の変化が楽しめる.普通酒や純米酒がオススメ」
- 熱燗「50度.スッキリしたシャープ感.純米酒や醸造酒がオススメ」
- 上燗「45度.柔らかさの中に引き締まりを感じる.純米酒がオススメ」
- ぬる燗「40度.香り豊かでふくよかで膨らんだ味わい.純米酒や本醸造酒がオススメ」
- 人肌燗「35度.日本酒の味わいをしっかりと感じられる.純米酒や本醸造酒がオススメ」
- 日向燗「30度.常温よりも滑らか.純米酒や吟醸酒がオススメ」
- 常温「20度.ほんのり柔らかさを感じる、吟醸酒や純米酒がオススメ」
- 涼冷え「15度.香りが際立ってフルーティな味わい.大吟醸がオススメ」
- 花冷え「10度.すっきりとした爽快感や清涼感.生酒がオススメ」
- 雪冷え「5度.香りがギュッと濃縮された味わい.原酒がオススメ」
あくまでも、目安として参考にしてみてはいかがでしょうか。 日本酒にさらに詳しくなって日本酒の沼にガンガンはまって楽しんじゃいましょう。
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- 名前:KAZU
- 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
- 保有資格:唎酒師
- 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
- 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
- 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男
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唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。
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