沖縄で唯一の日本酒[黎明]!酒造に隠された熱い思いと独自の技

日本酒の変態 KAZU

唎酒師(ききさけし)の資格を持つウマヅラの男。どうも日本酒の変態 KAZUです。寝ても覚めても日本酒のことばかり考えて生活中。

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あなたが出会えている日本酒は「めちゃくちゃ少ない」という現実
実は、私たちがスーパーなどで身近に出会える日本酒は、日本酒全体からみればほんの少しなんです。いろんな日本酒が飲んでみたい、そう思いながらネットで検索する日々は今日で終わりにしましょう!

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みなさん、沖縄で日本酒が造られているのを知っていますか?

「えっ、日本酒って寒い地域で造られるんじゃないの?」

そうなんです。

あまり詳しくない私でも「日本酒は寒い時期に仕込む」ぐらいは知ってます。

沖縄と言えば泡盛(あわもり)が有名ですよね。

私も沖縄に訪れた時は迷わず泡盛をあびるように堪能します。これが沖縄の郷土料理と相性バツグンなんですよ。

ところが、温暖な沖縄でまさかの日本酒が造られていたんです。しかも手掛けている酒蔵はたった1軒のみ。うるま市平良川にある「泰石(たいこく)酒造」さんです。

日本酒造りに適した環境とは言えない沖縄で、いったいどんな日本酒が造られているのでしょうか。

なんだか気になってウズウズしてきますよね。

そんな日本酒好きのあなたに、沖縄の日本酒「黎明」をご紹介いたします。

沖縄で唯一の蔵元「泰石(たいこく)酒造」

引用:泰石酒造株式会社

「泰石酒造」は1967年から沖縄のうるま市で日本酒造りをはじめました。

創業者の安田繁史さんは現在の岩手大学で農芸化学を修めた技術者です。

こんな言葉をおっしゃっています。

「酒造りの環境さえ整えれば、沖縄でも美味しい清酒が作れる」

引用:泰石酒造株式会社

高いプライドを持って沖縄での酒造を手掛けたことがわかりますね!

泰石酒造株式会社は、かつて長崎にあった蔵元「黎明(れいめい)酒造」(今は「株式会社杵の川」)から「四季醸造方式」技術の提供を受けて日本酒造りをはじめます。

では、今からこの方法をご紹介しますね。

沖縄で日本酒どうやって造るの?

まず一番気になるのは、仕込みの時期ですよね。

「寒造り(かんづくり)」という言葉を聞いたことがありますか。

日本酒は、ふつう寒い冬のあいだに1年間分の酒を仕込みます。寒いことで雑菌が繁殖しにくいので仕込みに向いているのです。これが江戸時代から続く「寒造り」という伝統的な手法なんです。

寒造りの最適な気温は15度以下

しかし沖縄では、年間平均気温が20度以上もあります。

この厳しい環境をどのような方法で解決するのでしょうか。

決め手は「四季醸造方式」

いったい「四季醸造方式」ってなんですか。聞いたことありません。

聞きなれないですよね。今からわかりやすく説明するので、どんな感じかすぐにイメージできますよ。

  • 仕込み樽や、貯蔵タンクのまわりを冷水で囲む
  • 仕込み最適温度15度以下の状態にする
  • 樽やタンクの中の温度が常に(15度以下)一定に保たれるようにする

こんな仕組みです。

そうすると、冬期だけでなく通年を通して酒造りが出来るようになりますよね。

つまり「四季醸造」とは季節に関係なく一定の環境が保たれる醸造施設を使用した酒造りのことなんです。

高温多湿で酒造に厳しい環境の沖縄でも、この設備を利用することでナント!日本酒造りが実現可能になったのです。

さらにこだわりの「高温投下元四段仕込み」

なんだかすごそうな名前!どんな仕込み方法なのかな?

難しそうだけど安心してください。説明を聞いたら仕込みの様子が目に浮かびますよ。

四段仕込みの流れ

酒母の仕込み→②初添え→③仲添え→④留添え

①酒母(しゅぼ)の仕込み

これはまさに「日本酒の母」。日本酒を造る土台となる液体です。

アルコールを生成するための酵母を大量に培養します。

②初添え(はつぞえ)

1日目

醪(もろみ)造りの第一段階です。

タンクに酒母、麹、水を入れておき、蒸米を投入。

この時タンクには2階のホースから投入します。

引用:dee-okinawa

③仲添え(なかぞえ)

2日目

初添えの翌日に麹を一日寝かせる工程です。

さらに麹と蒸米、水を2階からホースでタンクに投入。

④留添え(とめぞえ)

3日目

仲添えの翌日です。

最後の麹と蒸米、水を2階からホースでタンクに投入。

この工程は温度を下げた状態で仕込みます。

こうすると酵母菌が身を守るために香りの成分を出し、より香り高い日本酒に仕上がるのです。

またこのようにいくつかの段階を踏むことによって酵母菌を徐々に繫殖させることにより、日本酒をいたみにくくする効果もあります。

日本酒にとって大切な酵母についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事に書いてあります。

4段階の仕込みに日本酒への熱意が伝わりますね。

ちなみに泡盛の仕込みは1回。焼酎は2回なんですよ。

ついに最後のこだわり工程へ

まだこだわりが続くんですね。すごく気になります!

そうですよね。ここからは留添え後の工程ですよ。では最後まで見とどけてくださいね。

①発酵

2週間タンクの中を混ぜて発酵を促します。

アルコールは1日約1度ずつ上がって、約18度になったら発酵完了です。

②しぼり

バスタブほどの大きさのタンクに板を敷き詰めて、酒袋を使ってしぼります。この方法は「槽(ふな)しぼり」と呼ばれる手法です。

今では大半の大手メーカーはろ過機を使って絞りますが、ここでは昔ながらの酒造を守り続けています。

引用:dee-okinawa

③発酵終了

発酵をとめるために熱を加えます。

④瓶につめてラベルを貼って出来上がり!

沖縄の日本酒「黎明(れいめい)」

引用:泰石酒造株式会社

酒造の工程、いかがでしたか。

日本酒好きなあなたも、そうでない方も沖縄の日本酒を一口飲んでみたくなったのではないでしょうか。

飲みたくなりました!!

ですよね!

当時、技術提供を受けたかつての「黎明酒造」から「黎明」と名付けたと言われる、黎明(れいめい)「純米吟醸酒」黎明「本醸造酒」の紹介をしますね。

黎明(れいめい) 純米吟醸酒

黎明「純米吟醸酒」は、佐賀県産の酒米「麗峰(れいほう)」を使用して造られた日本酒です。

透き通っていてツヤがあり、おちょこに注ぐとほんのり甘い香りが漂ってきます。口に含むとフルーティーな香りと共にほのかな甘みが広がります。

爽やかで淡い味わいの日本酒なので、ぜひお刺身や冷奴などと一緒に味わってみてください。沖縄料理でしたら、大豆の香りが濃厚な「島豆腐」などがおすすめです。

常温だとまろやかな甘みと、後味にやや強い苦みを味わえます。

こちらは12度前後に冷やしてスッキリといただくのをおすすめします。冷やすと、甘みもさらに際立ちますよ。

年間で限定2000本!という貴重な日本酒のため、本州ではなかなかお目にかかることができません。沖縄で丁寧に造られた日本酒、機会があったらぜひ飲んでみてくださいね。

黎明(れいめい)本醸造酒

黎明「本醸造酒」は、宮崎県の「ヒノヒカリ」を中心としたブレンド米を使用して造られた日本酒です。

やや黄味がかった色合い。おちょこに注ぐと、まるでべっこう飴のような甘い香りがします。口当たりは、コクがありとろりとした感じ。厚みのあるキリッとした辛口のお酒ですね。昔ながらの日本酒を感じさせ、甘みと旨味をしっかりと味わえます。

インパクトのある日本酒なので、晩酌のお酒としてもってこいです。沖縄の定番料理の豚バラを濃厚な甘辛ダレで煮込む「らふてー」や、ぶ厚い衣がたっぷりついた「てんぶら」にもよく合いそうです。

こちらも黎明「純米吟醸酒」と同じく、沖縄のスーパーでもほとんどみかけることがないほど貴重な日本酒なんですよ。

ますます出会いたくなりますよね。

わたしも今すぐに飲みたくなっちゃいました。

KAZU

黎明について詳しく紹介した記事もあるので、良かったらどうぞ。

まとめ

  • 沖縄で唯一の日本酒蔵元は「泰石(たいこく)酒造」
  • 「四季醸造方式」で沖縄での日本酒造りが可能に!
  • こだわりの「仕込み」と伝統的な手法「槽(ふな)しぼり」
  • 日本酒黎明(れいめい)「純米吟醸酒」と「本醸造酒」の紹介

厳しい環境下の沖縄で、美味しい日本酒が造られていくストーリーはいかがでしたか。

丁寧な手仕込みによって造られる日本酒は、絶対に格別ですよね。

いつか沖縄の地でお店に並んだ日本酒たちに会いたいです。

みなさんもぜひ、この貴重な沖縄の日本酒を味わってみてくださいね!

日本酒の種類はいろいろありますよね。今回ご紹介した「純米吟醸酒」や「本醸造酒」をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事に書いてあります。

良かったらご覧ください。

サイト管理人プロフィール
  • 名前:KAZU
  • 正体:普段は会社員として働いている、しかし仕事をしながらも頭の中では日本酒のことしか考えていないウマヅラ男
  • 保有資格:唎酒師
  • 趣味:日本酒を飲む、日本酒を眺める、日本酒飲みながら風呂に入る、飲んだ日本酒のラベルをコレクションする
  • 覚醒のきっかけ:寒い冬の夜に飲んだ熱燗があまりにも美味しく、そこから私の日本酒愛が始まった
  • 詳しいプロフィールはこちら→【プロフィール】日本酒が変態的に好きすぎる男
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